2026年1月、米音楽メディア 「Pitchfork」 はサブスクリプション・サーヴィスを開始した。この有料サブスク(月額5ドル)に登録することで、読者はレコードの評価(10点満点)やレヴューへのコメントなどの投稿が可能になる。この機会に 「Pitchfork」 はどのような基準でアルバム(トラック、リイシュー)を評価しているかを具体的に開示した(How to Rate Albums Using Pitchfork Scores)。「辛口」 の音楽レヴュー・サイトだと思っていたけれど、彼らの職場では 「6.8点、良いけど最高ではない」 という格言があるという。意外にも6点台(6.0~6.9)は及第点の 「良質なレコード」 だった(5つ星評価の★★★に相当する)。8.2点以上のアルバムは 「Best New Music」(Best New Album、Best New Track、Best New Reissue)に認定されて、赤い矢印がアルバム・カヴァの右上に表示される。9点台の 「Best New Album」 は年に数枚、10点満点は10年に1枚という稀少盤。「Pitchfork」 の評価点と評価基準に、その一例として挙げたアルバムの一部レヴューや一言コメントを添えた。
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カニエ・ウェスト(Kanye West)の5thアルバム《My Beautiful Dark Twisted Fantasy》(Def Jam 2010)以来、10年振りの10点満点!‥‥次は2030年でしょうか?
「2024年ベスト・アルバム」 第1位に輝いた音源が2025年2月にフ ィジカル・リリース(3LP・2CD)した。シンディ・リー(Cindy Lee)はカナダ人ミュージシャン(ex-Women)、パトリック・フレーゲル(Patrick Flegel)の女装プロジェクト
8.6 – 9.0Getting Killed (Partisan 2025) Geese
トランペットを吹きながら、銃口を向けるEmily Green(ギター)のハレーション・カヴァが禍々しく、ワイルドなヴォーカルとパーカッシヴなグルーヴが不穏な緊張感を強いる
カーリー・ハーツマン(Karly Hartzman)と6年間の恋愛関係を解消したMJ・レンダーマン(MJ Lenderman)は今後レコーディングに参加するが、ツアーには帯同しないという。カミラ・ムリナルチク(Kamila Mlynarczyk)が描いた妖怪イラストはキモ可愛い
スペイン・カタルーニャのSSWロサリア(Rosalia)の4thアルバムは全18曲・60分。「4つの楽章(Mov)に編成した、英語、スペイン、ウクライナ、日本、中国、イタリア、ラテン語など13の言語で歌われるオーケストラ・ポップ」
8.0 – 8.5A Danger To Ourselves (Rvng Intl. 2025) Lucrecia Dalt
邪悪な魔女みたいに挑発的なアルバム・カヴァはコロナ禍にリリースしたイングア・イグノタ(Lingua Ignota)の 「真珠マスク」 やゾラ・ジーザス(Zola Jesus)の 「チョコまみれ」 を思い出させる
米SSWハンナ・フランシス(Hannah Frances)の6thアルバム。オープン・チューニング・ギター、ポリリズム、不協和音、ヴォーカルが幾層にも重なり合ったアヴァン・プログレ・フォーク?
オーケールー(Marylou Maynie)は仏ポワティエ生まれのSSW、プロデューサー、DJ。《E-Girlの美学で、エンヤ(Enya)をアップデート。世界で最も魅力的なサイボーグに違いない》
マグダレーナ・ベイ(Magdalena Bay)はLAを拠点に活動するマイカ・テネンバウム(Mica Tenenbaum)とマシュー・ルーウィン(Matthew Lewin)のシンセポップ・デュオ。マイカは2ndアルバムで架空キャラ(True)を演じている
7.0 – 7.5Animaru(Bayonet 2025)Mei Semones
デビュー・アルバムのタイトルが 「Animal」 のローマ字綴りになってるように、〈Dangomushi / ダンゴムシ〉や〈Tora Moyo / 虎模様〉など、曲名や歌詞にも英語と日本語が入り混じっている
グレッグ・ソーニア(Greg Saunier)曰く、「低予算でDIY制作したフランケンシュタイン。繊細で、拒絶され 、知性があり、人間性を奪われた人造人間」。メンバー4人の顔を縫い合わせたコラージュ・カヴァ 「ディアフーシュタイン」(Deerhoofstein)を制作したのはサトミ・マツザキ(Satomi Matsuzaki)
前2作に引き続き、兄フィニアス(Finneas O'Connell)がプロデ ュースした3rdアルバム。Z世代のアイコンは三歩進んで二歩下がり、扉を潜って深青の海中に落ちました
直ぐに魅惑的なサビへ行くシングル〈Sports car〉は気に入っているけれど、MVは悪趣味の極みではないかしら?
5.6 – 5.9The Life Of A Showgirl (Republic 2025) Taylor Swift
テイラー・スウィフト(Taylor Swift)のことが大好きなロブ・シ ェフィールド(Rob Sheffield)は 「2025年ベスト・アルバム」 の第3位に挙げているけれど‥‥
「サッドコア」 のメジャー・デビュー・アルバム。《リズ・フェア ー (Liz Phair)の言葉を借りれば、望むもの全てを手に入れたとしても、まだ不幸ならば問題はあなた自身にあるのだ》
4.0 – 4.9The Best Of / The Best Of [Special Edition] (Parlophone 2008) Radiohead
インディーズ移籍後、旧メジャー・レーベル(EMI)主導でリリースされた 「バンドの意図に反した、中途半端で不必要なベスト盤」
《イールズ(Eels)の12枚目のアルバム、マーク・エヴェレット(Mark Everett)は相変わらず自己嫌悪と幼稚な韻律を明確な理由もなく何度も繰り返している》
2.0 – 2.9Rush! (Epic 2023) Måneskin
《あらゆるレヴェルで酷い。ヴォーカルは耳障り、歌詞は想像力に欠け、音楽は単調。音量を上げれば上げるほど、さらに悪く聴こえるロック・アルバム》
1.0 – 1.9Lateralus (Volcano 2001) Tool
《エリック・パートリッジ著『アンダーワールド辞典』(NTC / コンテンポラリー・パブリッシング 1998)は19世紀のストリート・スラングを集めた古英語辞書で、「pitch the fork」 という慣用句を 「哀れな話を語る」(tell a pitiful tale)と定義している》
「歴史的な低評価:音楽史においても稀に見る 「0.0点」 を獲得したアルバムとして知られており、Pitchforkがこの点数を付けた数少ない作品の1つです」(Google AI)
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- 中村とうよう氏もMichael Jackson《Thriller》(Epic 1982)に 「0点」 を付けました
- 「10点満点」 なのに、「101-point scale」(101点刻みのスケール)と英語表記されているのは0.0から10.0まで、全部で101通りの評価点があるからです(Google AI)
- 上位12枚(6.6 – 10)と最下位(0.0)のアルバム(CD)は自腹で購入しました^^;
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