2025年10月26日

スニーズ・ラブ 129



  • b リキッド・グラス(2025-10-04)apple
  • アップルのOS(MacOS Tahoe 26)でアピアランスが大幅に刷新された。初代のMac OSX(2001)がアクア(Aqua)という水や雫をイメージしたGUIだったように、「リキッド・グラス」(Liquid Glass)も水色を主調とした色合いで、ガラスのような透明度と液体のような流動性が増している。ジャガー(Jaguar)やパンサー(Panther)など、俊敏な大型ネコ科動物からカリフォルニア州のランドマークに変更されて久しいが、ソノマ(Sonoma)とかセコイア(Sequoia)とか、間抜けな名称になっているのは拍子抜け。タホ(Tahoe)も阿呆っぽい脱力感が漂う。念のため先に表示されていたセキュリティをアップデート(15.7)してから、Tahoe(26.0)をインストールした。デスクトップから 「Launchpad」 が消えて、「Widgets」 が常時表示されているのに戸惑ったけれど、大きな不具合もなくMacBook Proはリキッド・グラスに変貌した。Sequoia 15から11もジャンプ・アップしたのは西暦(2026)に合わせただけらしい。黒いノッチはリキッド・グラス化しないのかと思ったり。

  • b 見晴らし台からずっと(2025-10-11)books
  • この11年間(2012~2023)に発表した評論、書評、選書、往復書簡などを収録したエッセイ集『見晴らし台』(ステュディオ・パラボリカ 2025)。「短歌について」 は葛原妙子、服部真里子、水原紫苑、佐藤弓生など、31文字の定型現代詩のような奥深さ、「本について」 は山尾悠子の『ラピスラズリ』『夢の棲む街』『山の人魚と虚ろの王』や須永朝彦の『就眠儀式』などを論じる( 「夜想#山尾悠子」 に『ラピスラズリ』評を書いた時、この文庫本を読むように勧められた姉に 「こんな解説が読めることになるなんて思ってもいなかった」 と喜ばれた)。「偏愛の20冊」 「シャボン玉の中の宇宙について」 「私が選ぶ国書刊行会の3冊」 「『奇病庭園』刊行記念選書フェア」 という選書リストにはロード・ダンセイニ、レイ・ブラッドベリ、シャーリィ・ジャクソン、アンナ・カヴァン、ボルヘス、ホセ・ドノソ、皆川博子、山尾悠子、津原泰水、澁澤龍彦、梯久美子などの著作が並ぶ。佐藤弓生、鳥居萌、山尾悠子との往復書簡も読み応えがある(ちなみに山尾悠子の書き下ろし中の小説〈親水姉妹〉は 「幻の巨大船に乗り組んで放浪する姉妹の話」 らしい)。

  • b 断首とタブー(2025-10-18)blog
  • パリ五輪開会式(2024)のハイライトはアンジェル(Angèle)の降臨だった。トーマス・マーズ(Phoenix)とデェットした曲がカヴィンスキーの〈Nightcall〉だったことにも驚いた。なぜならば女性を夜のドライヴに誘う電話男の加工されたヴォイスは怪しげな変質者を想わせるからだ。犯罪的な行為を匂わせるような激ヤバ曲を閉会式で歌ったら、日本では炎上するどころか、候補曲にさえならないでしょう。そもそも国内には反社会的な歌がヒットする土壌がない。開会式で登場した 「マリー・アントワネットの首」 を挙げるまでもなく、王の首を斬ったフランスには良くも悪くもタブーがない。王室や皇室のある英国や日本と大きく異なるところである。大江健三郎の 「政治少年死す」(セヴンティーン第二部 1961)が57年振りに『大江健三郎全小説 3』(2018)に収録されたが、意外なことに右翼からの抗議はなかった。この小説を高く評価する金井美恵子は深沢七郎の 「風流夢譚」(ネットや電子書籍で読める)のテーマは 「短歌批判」 であると、「たとへば(君)、あるいは、告白、だから、というか、なので、『風流夢譚』で短歌を解毒する」(2012)で詳細に論評している。

  • b 石の扉(2025-10-25)books
  • レオノーラ・キャリントンの中篇 「石の扉」(The Stone Door 1978)は夢と神話と魔術を大釜で煮詰めたようなシュルレアリスム小説。ブタベスト生まれのザカリアスが 「石の扉」 を開けて、地下の洞窟に閉じ込められている女性を解放する物語(全5章)は乱反射する万華鏡のように 「現実、夢、記憶、主題、語り、逸話」 が混在する。I章は深い森に建つ洋館の天文台で、3人の男(中国人、ヨーロッパ人、ユダヤ人)が望遠鏡と顕微鏡で天体と花を観察しながら 「計画」 を討議する。II章はメキシコ・シティに住むアマゴヤが〈彼女〉の日記を読み、夢の中で死の国メソポタミアを旅する〈彼女〉が包帯巻きした死者(ミイラ)に請われて夢物語を語る。手紙を〈彼女〉に書き、夢の中で犬に変身して、I章の洋館へ向かう。III章はアマゴヤの家に来たフィリップとミシェルの挿話で、フィリップの夢に大英博物館書類閲覧係の男が登場する。IV章とV章は母親に捨てられて孤児院に送られたザカリアスが夢で出逢った少女と魔術儀式を行う。青年になった後に赤毛のシャーリに促され、牡羊の後を追って旅立ち、五人の騎手や兎唇の巨人に助けられて〈ケチケ〉の向こうにある 「石の扉」 を目指す。

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    posted by sknys at 00:03| 東京 ☀| Comment(2) | s k n y s - l a b | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
    この記事へのコメント
    この猫さんは用心棒。
    ちょうど根にかかる模様が、傷跡みたいで、怖かっこいい。^_^
    Posted by ぶーけ at 2025年10月26日 18:27
    強面ですが、見た目に反して人懐っこいんです^^
    デジカメを修理に出した時、対応した 「ソニーサービスステーション」 の女性から、
    キジトラは人懐っこい性格じゃないかしらと訊かれました。
    Posted by sknys at 2025年10月27日 00:30
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