猫がやってくる。霧のような小さな足音で(カール・サンドバーグの詩 「霧」 の冒頭 「霧はやってくる、小さな猫足で」 のもじり)。彼がベッドに跳びのってくるまで、わたしはまるで気づかなかった。わたしの頬をくんくん嗅ぐときに当たる髭がくすぐったい。さっきまで暖炉のそばで寝そべ っていたはずだ。満足げに喉を鳴らす猫の横に転がって、その温かい毛から漂う薪を燃やした煙のにおいを嗅ぎながら、彼が羽布団を足でもみもみしているのを見ている以上に居心地のいいことなんてあるだろうか?/ わたしは本を閉じ、明かりを消した。/ ぼくにはちゃんとした家があったんだ、と猫が言った。ゴロゴロという喉の音が重なってはいたけれど、言葉はちゃんと聞き取れた。贅沢三昧ってわけじゃないけどね。でも、毎日、食べ物にきれいな水、乾いた寝床があった。あのころのぼくは、それ以上のものがあるなんて知らなかったし。生まれたのはシェルターのケージのなか。まともな人間と暮らすと、どれほど暮らしが素敵なものになるのか、知らなかったんだ。とくに、その人間がある程度年のいった女の人で、連れ合いがいないならね。
シーグリッド・ヌーネス『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』b グレン・グールドコンサートから引退し、レコーディング・スタジオに隠遁して完璧な録音を目指したこのピアニストに私は親近感を覚えていた。ジュリアンはグールドの美青年然とした容姿を気に入って、あっさり説得された。
川本 直『ジュリアン・バトラーの真実の生涯』
ノエルさんも 「Seesaa BLOG」 だったのね。今気づきました。
by sknys (2025-03-28 20:02) b ブログ引っ越しましたやっと移行しましたが、レイアウト総崩れで、どこかの被災地みたいな惨状に。不自然な空白が生じちゃうのはソネ風呂からの負の遺産でしょうか? バナー画像はテンプレートの種類によって、設定出来たり出来なかったり。「ブログ内検索」 はレイアウトが崩れるので、「GOOGLE SEARCH」 に変更しました。「過去ログ」 はドロップダウンリストでコンパクトになります。
by sknys (2025-03-28- 21:49) b SeeSaaブログになじむやっとレイアウトの崩れを修整しました。旧SSブログとの大きな違いは 「改行をタグに変換する」(デフォルト)に設定していると、本文だけでなく、プログラミング言語(CSS/HTM L)にも影響が及ぶこと。「HTML」 を改行すると不自然な余白が空き、「CSS」 も反映されません。特に表(table)とリスト(list)は厄介で、前者の上部に 「一反もめん」 みたいな長尺の余白が空き、後者の行間に不自然な空白が生じてしまう。スライドショー(CSS)は再生されますが、ランダム表示(JavaScript)が機能しません。過去記事をダイレクトに編集出来ないのも残念です。
by sknys (2025-04-21 14:56) b ことしも薔薇が咲きました♪と宝塚歌劇ベルサイユのばら初演赤い薔薇がコラージュみたいに、立体的に浮き上がって見えます。文庫版『クロコダイル路地』の 「あとがき」 だったかな?〔註:要出典〕 元祖ヤオイ系作家の皆川博子先生は 「ベルばらはちがう」(うろ覚え)と仰っていましたが。『薔薇密室』は瀕死の美青年と薔薇を接木して 「薔薇人間」 を造るというフィクション。『辺境薔薇館』で 「ばら」 を 「そうび」 と読むことを知りました。
by sknys (2025-04-23 21:59) b goo blog サービス終了のお知らせ はっ? ── 引っ越しました今年は花見をするような余裕がありませんでした。3月末に終了するSSブログから、Seesaaブログに丸ごと移行したのですが、崩れたレイアウトを修整するのに2〜3週間もかかってしまったから。
goo blogも11月に終わっちゃうんですね。でも閉鎖するまでに半年以上の猶予があるので、SSブログの3カ月半よりも良心的かもしれません。
by sknys (2025-04-30 22:33:14) b 藤の園とモネの池「モネ 睡蓮のとき」(国立西洋美術館)は観に行けませんでしたが、京都市京セラ美術館で開催中(~6/8)です。「レッドヒルヒーサー」 という名称は園主の名前、赤(red)塚(hill)ひさ子(heather?)に由来するという。佐藤史生→ソルティー・シュガーみたいなネーミングですね。
by sknys (2025-05-04 13:59) b YMO ■ TRANCE ATLANTIC TOUR LIVE ANTHOLOGYライヴではヘッドフォン(モニター)で同期しているはずですが、高橋幸広のドラミングはジャストではなく、少し早く叩いているという(朝日新聞の記事参照)。その僅かなズレがYMOのノリ(グルーヴ)を生むわけですが。
紅白(
2024)で寺尾聰がヘッドフォンを外して歌ったのはカッコ良かったなぁ。
by sknys (2025-05-06 22:05) 「TikTok」 で視聴出来ますよ。2024年ではなく、2023年の紅白でした。
sknys by (2025-05-17 13:58) b 香嵐渓の青紅葉とマンリン書店ういすてりあ 視界をつねにあはく染めひとふさの、かつてありにし庭の、
川野 芽生『人形歌集 舟もしくは骨』
「ういすてりあ」 が何だか分からなかったんですが、藤の花(Wisteria)のことだったのね。
「藤の園とモネの池」 のコメントに引用すべきでした。「香嵐渓」 も 「青紅葉」 も「典籍」 も 「青葉雨」(天声人語 2025・5・18)も恥ずかしながら初耳で、まだまだ知らない地名や日本語が多いなぁと痛感します。
by sknys (2025-05-19 21:55) b 新しいiMac「EL SUR」(東京渋谷のWorld Music Disc Shop)が6月中旬に閉店します。
「閉店セール中」(30%off)ですが、今後更に値下げするそうなので、もう一度行ってみたいと思います。店主のH**さんも、iMacユーザです。
by sknys (2025-05-24 22:39) b 母の死と葬儀心理的に厳しい状況になるといつも私は読んできた。これまで生きてきてパニック発作を起こしたことはない。いまのところは。アメリカでトランプが選挙に勝ったときには、2ヶ月にわたって読書を続けた。私は深刻に参っていたのだ。
ナージャ・トロコンニコワ『読書と暴動』
母親の死よりも、病院に10時間も詰めていた時の方が精神的に辛かったなぁ。手術中の緊急事態に備えて、少なくとも1人の親族が待合室で待機している必要があるらしい。その長い時間、どうやって気を紛らわせたのかって?‥‥それは音楽でもTVでもなく、読書でした。「心理的に厳しい状況になるといつも私は(本を)読んできた」 というナージャ・トロコンニコ(プッシー・ライオット)に心から深く共感します。
従妹がスマホで棺の中の遺影を撮ろうとして、葬儀社の人に制止されましたが、今は撮っても良いことになったのでしょうか?
by sknys (2025-05-31 20:56) *
ブログ記事に付けた「外コメント」を纏めてみたら結構面白いかも?‥‥というアイディアから生まれた再録シリーズの第78集です。コメントは原則としてオリジナルのまま時系列順に転載。事実誤認(誤記)や誤字・脱字、改行の無効化、句読点や記号・顔文字の有無などを精査。内容の分かり難いコメントには補足説明(註)をして、コメントした元記事にリンクしました。過去3ヵ月間(2025・3・1~5・31)に書いたものの中から、第三者がコメントだけ読んでも面白いものを中心にセレクトしています。今期最大のトピックスは 「SSブログのサーヴィス終了」(2025・3・31)と 「Seesaaブログへの移行」 です。新ブログへの引っ越しはディザスター(大惨事)と言っても良いかもしれません。長らく更新が止まって休眠状態の旧SSブロガーにも報せかったけれど、残念ながら通知する手段がありませんでした(ぶーけさんにだけはメールしましたが)。今まで店主に口止めされていて公表出来なかった 「EL SUR」 の閉店は数カ月前から分かっていたとはいえ、現実になるとショックを隠せません。
*
sknys comments #1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / 11 / 12 / 13 / 14 / 15 / 16 / 17 / 18 / 19 / 20 / 21 / 22 / 23 / 24 / 25 / 26 / 27 / 28 / 29 / 30 / 31 / 32 / 33 / 34 / 35 / 36 / 37 / 38 / 39 / 40 / 41 / 42 / 43 / 44 / 45 / 46 / 47 / 48 / 49 / 50 / 51 / 52 / 53 / 54 / 55 / 56 / 57 / 58 / 59 / 60 / 61 / 62 / 63 / 64 / 65 / 66 / 67 / 68 / 69 / 70 / 71 / 72 / 73 / 74 / 75 / 76 / 77 / 78 / sknynx 1280
ザ・ルーム・ネクスト・ドア
- 著者:シーグリッド・ヌーネス(Sigrid Nunez)/ 桑原 洋子(訳)
- 出版社:早川書房
- 発売日:2025/01/23
- メディア:単行本
- 内容:学生時代の友人に再会した作家は、「最期の時間を一緒に過ごしてほしい」 と頼まれる。友人は末期がんだった。そして、心の準備ができたら薬を飲んで死を選ぶという。思いがけぬ日々のなかで作家が見たものは――。全米図書賞受賞作家による感動作。映画化原作
人形歌集 舟もしくは骨
- 著者:川野 芽生 / 中川 多理
- 出版社:ステュディオ・パラボリカ
- 発売日:2024/12/12
- メディア:歌集
- 目次:墓もしくは白堊 / 舟もしくは骨 (癩王のテラス / ヘリオガバルスあるいは戴冠せるアナーキスト / 高丘親王航海記)
posted by sknys at 00:22| 東京 ☁|
Comment(2)
|
c o m m e n t s
|

|
元気なら、長生きもいいんですけどね。
女流作家さんって、わりと長命?
おかげでお引越しができました ♪
癌になった友人を見舞うために、
一時的に借りたマンション(Airbnb)にいた保護猫が身の上話をするにゃん。
作家(わたし)も女主人(ホスト)もテイラー・スウィフトのような 「独身の猫好き女」 なのでしょうか^^;