2023年05月26日

スニーズ・ラブ 100



  • b 終刊朝日のネコ(2023-05-06)cats
  • S**図書館のリサイクル本棚に「週刊朝日」のバックナンバーが数冊並んでいた。何気なく覗くと、縞猫がダンボールの中で微睡んでいる表紙が目に入った。恒例の猫特集号 「まる っと一冊 "猫だらけ"」(週刊朝日 2022年 12/23号)だった。嬉しいことに、特別付録として岩合光昭さんの2023年カレンダー「猫にまた旅」も真ん中に綴じ込まれている。表紙を飾った岩合家の愛猫タマ(玉三郎)、本誌元編集長(佐藤修史)の「「猫ボラ」 でハッピーになる!」、麻布大学特別研究員の高木佐保に取材した「驚きのニャン知機能」、高齢猫の死因1位と言われる「慢性腎臓病とどう向き合っていくか」、映画 「ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ」 の監督ウィル・シャープのインタヴュー、マンガ好き記者が厳選した「今、読みたい猫マンガ10選」など、丸ごと猫まみれの1冊である。2023年1月、朝日新聞出版は大正11(1922)年に創刊して以来、100年余に渡って発行して来た本誌を5月末で休刊すると報じた。今年の週刊朝日猫号はないが、NyAERA(ニャエラ)は来年も発行されそうだ。

  • b ジャニーK**の犯罪(2023-05-13)event
  • 北朝鮮や中国には言論の自由がないなどと批判していたTVメディアに穢らわしいブーメランが直撃している。ロシア国営TVでさえ、ニュース番組の生放送中に女性スタッフが「戦争反対」を訴えたのに、民放TV局は黙殺。したり顔のキャスターや辛口コメンテーター輩も「ジ ャニーK**の性虐待」には口を閉ざしてダンマリを決め込んでいる。ご意見番気取りの大御所タレントたちも一斉に口を噤む、お口チャックの白々しさ。大学構内で通り魔に刺傷された社会学者はオンエア中に誰かがコメントしちゃえば良いのに、とネットで挑発しているが、TV局への忖度なのか、それとも保身(情報番組に出演出来なくなる?)なのか、誰一人として 「秘められたスキャンダル」(BBC 3/7)や元ジャニーズJr.が日本外国特派員協会で告発した記者会見(4/12)には一切触れない。報道管制が敷かれたようなウス気味悪さ。新聞各紙(朝日新聞朝刊 4/13)は記事を掲載したけれど、TVはNHKだけが夕方4時のニュースで2分間報じたという。SNSでは都合の悪いことを「報道しない自由」などと揶揄されている。1カ月遅れで 「News23」(TBS 5/11)は10分間報じたが、今後どうなることやら?

  • b 天才少年の記録(2023-05-20)music
  • 3人のSSW、Phoebe Bridgers、Lucy Dacus、Julien Bakerが結成したスーパー・グループ、天才少年(boygenius)の1stアルバム《The Record》(Interscope 2023))。ワシントンDCで共演した時に、Bakerが楽屋でヘンリー・ジェームズの「ある婦人の肖像」を読んでいるDacusを見つけたことから始まったという。「天才少年」 という逆説的なバンド名には幼い頃から褒め称されて育つ少年に対する少女からの冷ややかな視線が感じられる。6曲入り 「デビューEP」 のカヴァで《Crosby, Stills & Nash》、Rolling Stone(Feb 2023)でNirvanaの表紙(Jan 27 1994)を再現。「インディ・ロッカーズが読むべき48冊の本」(Literary Hub)の中で、Dacusはマーク・ダニエレブスキーの 「紙葉の家」(House Of Leaves)をお気に入り本に挙げている。アカペラ三重唱の〈With You Without Them〉、Bakerの〈$20〉、Bridgersの〈Emily I'm Sorry〉、Dacusの〈True Blue〉など、全12曲・42分。三面見開き紙ジャケ仕様、12折り歌詞ポスター付き。

  • b テレヴィーナス(2023-05-27)books
  • 「ミロのヴィーナスの腕の中に倒れ込んだ」(I fell right into the arms, Venus de Milo)という、Television〈Venus〉(1977)の歌詞をエピグラフにした小説を読んだ記憶があるのだが、題名も作者名も空覚え。米作家であることは確かなのに、ダグラス・クープランドでもブレット・イーストン・エリスでもなさそうだ。グーグルで検索すると、ジェイ・マキナニー(Jay McInerney)の著作がヒットした。『ブライト・ライツ、ビッグ・シティ』(新潮社 1988)に違いないと思って(自宅のどこかに埋もれている単行本を捜すのも面倒なので)、図書館から閉架図書を借り出した。ところがエピグラフは疎か、本文にも「ミロのヴィーナス」という言葉が見当たらない。再度検索したら、「Bright Lights, Big City」(1984)ではなく、「Bright, Precious Days」(2016)の方だった。残念なことに未訳、翻訳本が出ていないので、抄訳することにした。「ジェフは屈んで鼻からコカインを吸引し、跪いてステレオの横の床に積み重なったLPの山を掻き分け、レコードを選んでターンテーブルに載せた‥‥」 という段落なのですが、誤りなく精確に訳せたかしら?

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    posted by sknys at 00:03| Comment(0) | s k n y s - l a b | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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