2021年01月26日

スニーズ・ラブ 72

  • ♭ 回文かるた 2021(2021-01-02)
  • 「回文かるた」は元々クリスマス・プレゼント〈素敵な木です〉(2007)として始まり、〈トラと子トラと〉(2010)から新年恒例企画となった。〈牛に時雨〉(2021)で、寅から丑まで十二支を一巡りしたことになる。表題は干支に因んだ回文で、絵札も、その動物に相応しい画像を「いらすとや」から拝借している。丑年は適した画像が見つからなかったので、「バンザイをする牛のイラスト」(丑年)「雨が降る草原のイラスト」(背景素材)を組み合わせた。背景に画像を入れると、回文の白抜き頭文字(う)の円い画像の輪郭が綺麗に表示されないことから、今年はCSSで新たに作り替えてみた(サルワカ「CSSで円を描く方法:文字を中央配置するには?枠線のつけ方は?」参照)。CSSで描いた方が使い勝手が良い。円い画像を用意する手間も省けるし、カラーやサイズを自由に変更出来るし、拡大しても暈けない。自作した10文字前後の短回文は一応オリジナルのつもりですが、ネットでヒットした既出の回文は容赦なく外した。コロナ冬籠もりの正月は「回文かるた」で遊んでね。

  • ♭ 養老まる(2021-01-09)
  • 2020年12月21日に養老孟司さんの愛猫マルが永眠したという。享年18歳とのことなので、スコティッシュ・フォールドの先天的な遺伝的な疾患によるものではないだろう。天寿を全うしたのではないか。昨年末、〈折々のねことば 5〉に解剖学者の文章を引く際に、参照・確認するために図書館から『まる文庫』(講談社 2013)を借り出した。「猫派と犬派の違いについて」 の中で愛猫に触れているわけではないけれど、奇妙な符合を感じざるを得ない。〈折ねこ5〉ではレイチェル・ヘイル・マッケナのスコティッシュ・フォールドについての文章も引用しているので、愛猫マルのことが脳裡の片隅にあったことは否めない。横尾忠則の愛猫タマのようになるとは夢にも思わなかったけれど‥‥15年以上に渡ってネコの写真を撮って来たが、野外で耳の折れたスコティッシュ・フォールドを見かけるのは稀なこと。今までに3匹しか出会っていない。2匹は人懐っこくて物怖じしない。天然系ではないか思うほど警戒心が欠如していた。もし幼い少年少女ならば容易に拉致・誘拐されてしまうのではないかと危惧するほどだ。マヨ好きのマルちゃんも人懐っこいネコだっだと思う。合掌。

  • ♭ レナの迷宮(2021-01-16)
  • コロナ禍で地下アイドルの活動も岐路に立たされているのだろうか。カワイレナの所属していた女性アイドルグループ「LOVEReS」は2020年7月に、7人組のアイドル・ユニット「ラブアグレッション」へ発展解消した。ところが、2020年12月19日、センターだったカワイレナが突如ラブアグレッションから卒業してしまった。「カワイレナに関するお知らせ」 によると、《私カワイレナは、ラブアグレッションを卒業します。ラブアグレッションがスタートしこれからという大切な時期に、このようなお知らせをしてしまい本当に申し訳ありません。大学4年生という節目を迎え、自分自身の将来のことを考えることが多くなりました。アイドル人生に幕を閉じることも考えましたが、叶えたい夢が私には残っていて、まだアイドルを頑張りたいと思うようになりました》とのこと。卒業後は新プロジェクトへ移籍するという。「夏の毎日フレオ動画企画」 で優勝したカワイレナのMV〈ラビリンス〉も公開された。就職も決まったそうだから、大学卒業後はアイドルと両立して行くことになる?

  • ♭ 猫だまし(い)(2021-01-23)
  • 『猫だましい』(幻冬舎 2020)は猫エッセイ『それでも猫は出かけていく』(2014)の続編ではなく、著者・ハルノ宵子の入院闘病記だった。「猫本」 目当てで購読した人は騙されたと思うかもしれない。羊頭狗肉ならぬ 「猫頭人肉」?‥‥タイトルに偽りありではないかと不審に思って表紙イラスト(装画)を見直すと、横書きタイトル「猫だましい」の「い」が改行されて「し」の真下にあり、舌を出した阿修羅猫の握っている包丁が「い」に重なっている。包丁で「い」を切れば(手術で切ったのは胃ではなく大腸なのだが)「猫だまし」 ‥‥ これが真のタイトルなのではないかと気づいた。悪賢そうに擬猫化した挿画も悪だくみを仄めかす。乳がん(片乳全摘出)、大腿骨骨折(人工股関節置換手術)後、2017年1月に大腸がん(腹腔鏡手術)が発覚してしまった著者の七転八倒というか、抱腹絶倒のエッセイである。「ま◯こからう◯こ」 「歩けない猫は猫じゃない」‥‥20年前に元祖『猫だましい』(新潮社 2000)を上梓した河合隼雄先生も極楽浄土で破顔しているかもしれません。

  • ♭ 丑年のモーさま(2021-01-30)
  • 「100分de萩尾望都」(NHK Eテレ)は愉しかった(2021・1・2)。古今東西の「名著」を100分(25分×4回)で読み解く「100分de名著」の特番で、小谷真理(SF・ファンタジー評論家)、ヤマザキマリ(漫画家)、中条省平(フランス文学者)、夢枕獏(作家)の4人が 「トーマの心臓」 「半神」 「イグアナの娘」 「バルバラ異界」 「ポーの一族」 を100分連続で多角的に紹介・解読する。私見を述べれば「トーマの心臓」は善と悪、正と邪に引き裂かれたユーリの内面が描かれていることが劃期的(余りにも革新的過ぎて、同時代の読者には理解されなかった?)、「半神」 はバニシング・ツインの寓話化と捉えることも可能、「ポーの一族」 の不老不死(バンパネラ)というテーマは 「バルバラ異界」にも引き継がれている。「残酷な神が支配する」 や 「バルバラ異界」 も読んでいる司会のカズレーザーは「ポーの一族」に辿り着くまでに「6時間かかってますからね」と発言していた。VTR出演したモーさまの「アランを復活させます」という力強いお言葉に感激しました。

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    posted by sknys at 00:30| Comment(2) | s k n y s - l a b | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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    Posted by sknys at 2021年01月31日 10:04
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    Posted by sknys at 2021年01月31日 10:56
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